ルービックキューブ

最近、また流行っているらしい。

 

莉菜が夢中になっている。一面揃えるのに、四苦八苦している。もう、無理!と放り投げられたキューブを幹夫が拾い、サッサっと一面揃えて渡すと、目を白黒させて、こっちを見てる。その眼差しには、普段滅多にみられない尊敬の念が見え隠れしている。

 

『えー、どうやったの〜。最後の一個の揃え方がわからなーい。ちょっと、待って、もう一回ぐちゃぐちゃに崩して…と』

 

ガチャガチャ、ガチャガチャ…最後の一つの揃え方がわからないらしい。ちょっと、ヒントをあげる。

 

『反対の面にくるように持ってきて、一回の回転で同時に動かして、徐々にポジションを動かしていくんだよ』

 

『ん、うーん。おっ、あ、出来た!』

 

ようやく一面が揃った。してやったり顔の莉菜。まぁ、頑張ってやってくれ。

しかし、30年以上前に流行った玩具がこうしてまた流行るっていうのも、面白い現象かもしれない。スマホというデジタルツール全盛期の現在、こうしたアナログ的なものであっても、知的探究心をくすぐられるものに、人は惹きつけられるのだろう。

 

二次元の世界の玩具であるジグソーパズルと三次元の世界の玩具であるルービックキューブ。上か下かの2つの要素の中で勝負するFXや日経225先物と、上か下かに時間の経過という3つの要素が加わったオプション取引は、さながらルービックキューブの世界かもしれない。

 

さて、振り返ってそのオプション取引。幹夫の目線は下。つまり、二次元的には下。その下への動き(=暴落)が2月限SQまでに来るか、3月限SQまでに来るか、もしくは来ないか。どうやら幹夫は2月限までにもう一段の急落が来ると踏んでポジションを構築しているらしい。この読みが外れそうなった時は、下目線で構築していたポジションを調整する。まさに、三次元パズル。

 

ちなみに幹夫は、ルービックキューブは五面までは揃えられるが、六面目がどうしても無理らしい。

 

ルービックキューブオプション取引も奥が深い…